コンビニ経営で毎月発生する店舗固定費。家賃・水道光熱費・人件費などの内訳をわかりやすく解説します。経営を安定させるための管理ポイントや削減策も紹介。
これからお店を始めようとしている方にとって、気になるのが「どれくらい経費がかかるのか?」ということ。
前回の記事では「人件費」について触れましたが、今回はもうひとつ重要な固定費、水道光熱費について深掘りしていきます。
店舗固定費とは?
店舗固定費とは、売上に関係なく毎月必ず発生する経費のことです。固定費の管理が経営の安定を左右します。主な内訳は以下の通りです。
- 家賃・地代
- 水道光熱費(電気・ガス・水道)
- リース料(POS、コピー機、冷蔵ショーケースなど)
- 保険料
- 人件費(準固定費として扱われることが多い)
水道光熱費の内訳と目安
コンビニ経営における水道光熱費 固定費は、冷蔵・冷凍ケースや空調の使用状況に大きく左右されます。一般的な目安は月20万〜30万円程度。特に夏場は冷房、冬場は暖房で増加しやすく、電気代の比率が高くなります。
具体的な内訳の例:
- 電気代:冷蔵・冷凍ショーケース、照明、空調で消費
- ガス代:揚げ物用フライヤーなど
- 水道代:清掃・調理・トイレ使用
相場感としてはこのくらい
- 新築 or 改装直後の小型店舗:月額およそ 200,000円前後
- 築年数が経った広めの店舗:月額 400,000~500,000円以上
私の感覚としては、冷蔵・冷凍ケースの数が多い、店内が広い、古い設備を使っている、
そして24時間営業であるという条件が重なると、光熱費はかなり重くのしかかってくる印象です。
水道代は安定、電気代は季節変動が大きい
水道代に関しては比較的変動が少なく、目安としては月に1万〜2万円程度に収まるケースが多いです。
一方で問題になるのが電気代
最近では電気代そのものも高騰しており、前年同月比で1.2〜1.5倍になっているという店舗も珍しくありません。
コンビニの人件費は固定費か?
コンビニ 人件費は「準固定費」として考えるのが現実的です。最低限のシフト人員は固定的に必要なため固定費的な性格を持ちますが、繁忙期・深夜帯などによって変動要素も大きいのが特徴です。
人件費の効率化を考える際は「最低ラインの固定人件費」と「変動人件費」を分けて把握すると管理がしやすくなります。
固定費削減の工夫
- LED照明への切り替え
- 冷蔵ショーケースの扉化による電気代削減
- 深夜シフトの効率化(最低人数で運営)
- リース契約・保守契約の再交渉
固定費はゼロにできませんが、工夫次第で年間数十万円単位の削減が可能です。経営を守る第一歩は「数字を見える化」し、改善を繰り返すことです。
節電は大事。でも、お客様第一も忘れずに
コストを抑えるために節電を意識することは大切です。
ただし、あまりに「節約第一」になりすぎると、お客様の快適さが損なわれるという本末転倒な結果になることも。店に従事してくれているスタッフの労働環境も悪くなります。
特に夏場、冷房が弱い・店内が暑いと感じられると、それだけで「また来たい」と思ってもらえなくなります。商品の痛みにも直結します。
店舗運営は“快適な買い物空間の提供”と“利益のバランス”が常に問われます
まとめ:店舗固定費を正しく把握することが安定経営の第一歩
家賃・水道光熱費・人件費といった店舗固定費は、コンビニ経営の根幹を支える支出です。適正に把握し、削減できる部分を見直すことで、利益を守りやすくなります。特に水道光熱費 固定費は日々の意識で変動します。まずは毎月の固定費を「見える化」して管理を始めましょう。