西野亮廣『夢と金』から学ぶ|価格設定と付加価値で変わる商売の本質

収益改善のヒント

西野亮廣さんの著書『夢と金』を読み、価格設定と付加価値の考え方を学びました。コンビニ経営を含む小売業にどう応用できるのか、経営視点で感想をまとめます。

「本人が話しかけてくるような言葉」の本

『夢と金』を開いてまず感じたのは、まるで西野さん本人が目の前で話しているような言葉の力でした。 テレビでの発言がそのまま文字になったようなテンポで、ときには「場が静まるような鋭い指摘」もあり、読み物としても非常に面白い一冊でした。

価格設定に意味がある

本の前半では「価格設定には必ず意味がある」という解説が印象的でした。 飛行機の座席料金の例を挙げながら、「体験に差をつけることで価値が生まれる」と説明されています。高価格帯にクレームを入れるバカと西野さんらしいド直球な言葉。

プレミアムとラグジュアリーの違い

  • プレミアム:競合がいる中で最上位の体験(ベンツやBMWのような存在)
  • ラグジュアリー:競合が存在しない唯一無二の体験(フェラーリやランボルギーニのような存在)

ベンツやBMWは「機能的に最高」、一方フェラーリやランボルギーニは「性能を使い切れなくても所有そのものに価値がある」。 この考え方はコンビニ経営にも置き換えられると感じました。

ラーメン屋の例に学ぶ「付加価値」

後半に登場する「ラーメン屋の例」も心に残りました。 3店舗が同じ700円のラーメンを提供し、味の差がほとんどなかったとします。 しかしその中で一つの店だけが人気を集めることがある。 その理由は味ではなく、人柄や接客などの付加価値でした。

これはまさに、今のコンビニ業界に通じます。 どこの店でも品揃えや価格に大きな差がない中で、 接客や気遣いといった付加価値を積み重ねることで「選ばれる店」になれる。 私自身、現場で意識して取り組んでいきたい部分です。

コンビニ経営への応用

この本を読んで改めて学んだのは、 「商品そのものの価値+付加価値=本当の強さ」だということです。

  • 挨拶やちょっとした声かけが「付加価値」になる
  • 清潔な店内は「安心感」という付加価値を生む
  • スタッフの気遣いが「他店との違い」になる

おにぎりや飲料といった商品は、どのコンビニでも同じように買えます。 だからこそ「どう提供するか」「どう感じてもらうか」が売上の差につながるのです。

まとめ:もう一度読み直したい一冊

『夢と金』は単なるお金の本ではなく、商売や経営の本質を問い直す一冊でした。 価格設定の工夫、付加価値の重要性は、これからの店舗運営にも欠かせない考え方です。

物価上昇により価格に不満を持つ人が増えるなかでも、付加価値の提供により価格に納得してもらえるような経営をこころがけていきたいですね。

まだ完全に消化できていない部分もあるため、もう一度最初から読み直してみようと思います。 経営者として、そして現場を預かる一人として、意識を高めるきっかけになる本でした。

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