発注リズムの考え方|曜日ごとの売上推移に合わせた調整で廃棄と欠品を防ぐ
コンビニや小売業の発注は、単に「前日対応」で済ませると失敗しやすいものです。
私自身も新人の頃は「売上は毎日同じくらいだろう」と思って発注した結果、週末に余らせたり、月曜に欠品を出したりしました。
そこから学んだのは、曜日ごとの売上リズムに合わせた発注調整が利益確保のカギだということです。

じっくり考えてもうまくいかないし、ザックリやったら当然うまくいかないし、ふぅ〜。って感じですよね。今回はそんなあなたのヒントになればと思います。
曜日ごとの売上リズムと発注調整

発注は「今日注文した商品が、次の日販売できるように届く」という前提で考えることとします。曜日ごとの売上リズムに合わせた調整が必要になります。
仮にこんな売上リズムのお店を想定します:
- 月曜〜金曜:少しずつ売上が上昇
- 土曜:金曜より減少
- 日曜:さらに減少(週で最も低い)
週末に向けた“下げ発注”の落とし穴

金曜に発注し、土曜に納品される場合。
土曜の売上は金曜より減少するため、発注量は思い切って下げ切る必要があります。
このとき「日曜で調整しよう」と考えるよりも、土曜日の発注でしっかりと下げ切ってしまい、日曜日はあくまで通常通りの発注をする方がリズムを崩さず安定します。
売場が多い状態の金曜を見ていると下げ幅が小さくなりがちですが、あえて土曜に強めに下げることで、在庫が余るリスクを抑えることができます。

金曜日の持ち越し分が必ず出るから、土曜日の発注は思い切って下げちゃうのが理想なんだよね。
週明けの“上げ発注”を成功させるコツ

日曜の売上が週で最も低い状態。 翌日の月曜からは売上が回復傾向に入るため、発注量は「増やす」必要があります。
しかし、日曜は売場がスカスカになっているケースが多く、その状態を見ながら発注するとどうしても思うように増やせない。 その結果、月曜に商品が足りず、売場復旧が追いつかないことがよくあります。

月曜の販売分はね、火曜に向けた発注よりも多めに入れて、一気に在庫を立て直す意識が大事なんだよね。

発注前に必ずチェックしたい3ポイント

- 曜日ごとの売上リズム(自店舗データ)
- 売場の状態をどうしたいかイメージする
- 天気予報やイベント情報も加味する

売上・発注のイメージ図
下のグラフは、曜日ごとの売上推移(青線)と、発注の理想・現実を比較した例です。
発注リズムを視覚化することの重要性

発注業務はデータを見ながら調整するのが基本ですが、感覚に頼ってしまうとリズムが曖昧になり、結果的に売場の在庫に偏りが生まれやすくなります。そこで有効なのが「グラフによる視覚化」です。
上の折れ線グラフでは、売上の推移(青)、理想的な発注量(赤)、実際にやりがちな発注量(オレンジ)を比較しています。数値の変動を強調することで、特に 金曜〜土曜〜日曜 のズレがわかりやすくなっています。
金曜から日曜にかけて起きやすいズレ
- 金曜:週で最も売場が充実し、売上もピークに近づくため、基準にしがち。
- 土曜:実際は売上が下がるのに、金曜を基準にすると下げ幅が中途半端で在庫過多になりやすい。
- 日曜:月曜日は本来は売上が戻るのに、土曜日曜の余り在庫を見て発注はしているものの、増やし切ることができずに不足してしまう。
こうして「土曜は余り、月曜は不足」というちぐはぐな状態が生まれてしまいます。
解決策は「思い切った調整」
解決のカギは、土曜販売分の発注を思い切って下げ切ること。
その上で、日曜は通常の発注に戻す。月曜日は思い切って増やす!
このリズムを徹底すれば、土曜の在庫過多を防ぎつつ、日曜に売場を安定させることができます。発注は「少し上下させればいい」ものではなく、曜日ごとの売上傾向をイメージして強弱をつける調整力が求められます。

発注ってね、自分の頭で考えた数字にそのまま合わせるんじゃなくて、あえて1〜2割多めに振ってみるんだよ。そのくらい大胆に動いた方が、結果的に売場もうまく回りやすいんだよね。
現場活用とスタッフ教育
グラフはオーナーや発注担当者だけでなく、スタッフ教育にも役立ちます。
「なぜこの数量にしたのか」を説明するとき、言葉だけでは伝わりにくいですが、グラフを見れば一目で理解できます。共通認識を持つことで売場は安定し、廃棄ロス削減にも直結します。
まとめ|発注リズムを習慣化して利益を守る

発注リズムは一見小さな工夫に思えますが、積み重なると大きな利益の差になります。
特に「土曜は下げ、月曜は上げ、日曜は通常」という調整パターンを意識するだけで、廃棄も欠品も減り、売場が安定します。
まずは自店のデータを振り返り、グラフ化してスタッフ全員で共有することから始めましょう。

今回のことはね、文章だけで説明するのは正直かなり難しかった。
でも、なんとなくでもイメージを掴んで、参考にしてもらえたら嬉しいな。
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