売上アップ
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客単価を上げるには?売れる商品構成と導入の工夫を解説

hanapapa
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客単価を上げるには?

もう一品

――“売れる商品構成”でお客様の「もう1品」を引き出す

売上を伸ばすための基本式は、
「売上 = 客単価 × 客数」

つまり、来店客数が変わらなくても、
1人あたりの購入金額(=客単価)を上げることで、
売上全体を確実に伸ばすことができます。

しかし現場では、
「単価の高い商品が動かない」
「セット購入を促しても反応が薄い」
といった課題を抱える店舗が多いのも事実です。

客単価アップに必要なのは、
単に高価格帯の商品を置くことではなく、
“お客様の心理に合った商品構成と導線設計”です。

この記事では、
現場の販売経験をもとに、
・時代のニーズを捉えた商品導入の考え方
・「もう1品買ってみよう」を引き出す売場づくりの工夫
・話題性や関連性を活かした客単価アップ事例
を解説します。

売上は「客単価 × 客数」で決まる

ブラックサンダーーー!

――“数”ではなく、“質”で伸ばす発想を

売上を上げるための方程式は、非常にシンプルです。
売上 = 客単価 × 客数

つまり、来店客数を増やすか、1人あたりの購入金額を上げるかの2択。
ですが、実際の現場では「客数アップ」は天候・立地・周辺イベントなど外的要因に左右されやすく、
安定的に伸ばしやすいのは“客単価”の方です。

客単価アップは「お客様の行動心理」を変えること

客単価を上げるとは、
単に「高い商品を買ってもらう」ことではありません。

ポイントは、
お客様に「もう1品買ってみよう」「ついでにこれも」という気持ちを自然に起こさせること。

この心理的な“プラスワン購買”が増えるだけで、
1人あたりの購入金額が10〜15%上がり、
全体の売上構造が変わります。

例:あるコンビニ店舗のケース

  • 平均客単価:560円 →「おにぎり+ドリンク」が定番構成
  • 売場改善後:620円(約10%UP)
     → ホットスナックコーナーを入口動線に変更し、レジ前で“もう1品”提案

このように、客数が変わらなくても、
1人あたり60円アップすれば、
1日1,000人来店で +6万円/月+180万円(年換算) の売上増につながります。

🔹「客単価=接点単価」という考え方

1人のお客様が、レジで支払うその瞬間。
そこにどれだけの満足と体験を感じてもらえるかが「客単価」です。

  • “ついで買い”を生む売場構成
  • “気分買い”を刺激するPOP・見せ方
  • “自分ごと化”を促す限定商品

これらの仕掛けが、「金額」ではなく「体験の濃度」を上げます。

売上を上げるとは、客数を増やすことではなく、
お客様1人ひとりの“買い方”を変えること。
そこに店舗の価値づくりの本質があります。

はなぱぱ
はなぱぱ

ブラックサンダー1個売る方法を考えてみては?意外とできそうじゃないですか?

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時代のニーズに応える商品を取り入れる

健康志向

――“今売れる理由”をつくるのが客単価アップの近道

客単価を上げるためにまず考えたいのは、
「今のお客様が、なぜそれを買いたいのか」 という購買動機です。

トレンドや社会の変化によって、お客様の“買う理由”は常に変わっています。
その変化をいち早く捉え、売場に反映させることが、客単価アップの第一歩です。

ニーズの変化をつかむ3つの視点

① 社会背景をとらえる

  • 物価高・災害意識・健康志向など、「安心・備え・節約」を軸にした需要が拡大中。
  • たとえば「備蓄米」「保存水」「簡単調理食品」などは“必要だから買う”という購買動機が明確。

✔「必要だから買う」は最も強い購入動機。
単価は高くても、“理由がある商品”は売れ続ける。

② 季節・話題性を掛け合わせる

  • ニュース・イベント・気候など、時期限定のテーマを取り入れることで購買意欲を刺激。
  • 例:花粉対策グッズ・冷感商品・ハロウィン・クリスマス関連など。

→ 「今だけ」感を演出できる売場は、“ついで買い”の動線を生みやすい。

③ 生活スタイルに寄り添う

  • テレワーク・共働き・一人暮らしなど、生活の多様化に合わせた“手軽さ+満足感”を提供。
  • 例:レンチン総菜、ワンハンドフード、個包装スイーツ。

✔ 「便利なのに少し贅沢」なラインは、客単価アップの黄金ゾーン。

時代性を“フック”にした商品展開例

フック商品例ねらい
災害・備え保存食・備蓄水・モバイルバッテリー“必要性”で買う。リピート率が高い。
季節冷感グッズ・温感飲料・限定スイーツ“今だけ”感で購入頻度を高める。
心理自分へのご褒美系スイーツ・推し活グッズ“感情価値”で単価を上げる。
生活時短惣菜・個包装食品“便利”でまとめ買いを促す。

🔹 導入のポイント

  • 「世の中で話題になっているもの」を、“お客様の生活目線”で再編集して売場に置く。
  • 新しい商品は単発で終わらせず、関連アイテムを並べて“提案型展開”にする。
  • 「今、なぜ売れているのか?」をチームで共有する。

商品が売れるのは、価格ではなく「時代との接点」があるから。
そこに“今買う理由”を作れる店は、客単価が自然に伸びていく。

はなぱぱ
はなぱぱ

最近は“プロテイン”って言葉が入っているだけで、若い世代の反応が全然違いますね。ザバスのような有名ブランドも強いですし、栄養管理系の商品全体が注目されています。健康志向が高まっているのを実感しますね。

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ファン層に刺さる「一番くじ」などの高頻度商品

ニーズを捉えた時の爆発力

――“好き”を刺激する仕掛けは、客単価を超えて“来店回数”も伸ばす

売上を支えるのは、1回の購買単価だけでなく、お客様がどれだけ繰り返し来てくれるか(購買頻度)です。
その意味で、ファン層の心をつかむ高頻度商品は、“客単価×リピート率”を同時に伸ばす重要な柱
になります。

エンタメ性 × 限定性 のある商品は“来店動機”になる

代表的なのが、コンビニなどで定期的に販売される「一番くじ」。
アニメ・ゲーム・キャラクターなど、熱量の高いファン層に向けたくじ商品です。

  • 1回700〜900円前後で、通常の購買より高単価
  • 「もう1回引いてみよう」という心理が働き、複数回購入につながりやすい。
  • 「くじ目的で来店」するお客様が多く、他の商品も一緒に購入する傾向がある。

つまり、「くじ」自体が売上を生むだけでなく、
他商品を動かす“来店のきっかけ”になっているのです。

高頻度商品の導入で得られる3つの効果

効果内容
① 集客効果ファン層が「発売日」を狙って来店するため、特定日・時間帯の来客数が増える。
② 客単価アップ高単価くじに加え、関連グッズ・お菓子・飲料など“ついで買い”が発生。
③ 店舗ロイヤルティ向上店員の対応・品出しスピードが評価され、「あの店なら買える」信頼が生まれる。

🔹 導入・運用のポイント

1️⃣ ターゲットを明確にする
 → 商品テーマが合致する層(学生・社会人・女性・ファミリー)を把握。
 → SNS・チラシなど、発売日前後の訴求で認知を高める。

2️⃣ 関連商品の展開で売上を拡張する
 → 「くじ+キャラクター菓子」「くじ+飲料コラボ」など、関連陳列で購買点数を増やす。

3️⃣ 導入タイミングと在庫管理を最適化する
 → 発売直後は集中販売、ピーク後は在庫を関連棚へ移動して長期販売を狙う。

注意点

熱量の高い商品ほど“導入精度”がカギ

高頻度商品は、ヒットすれば大きな波をつくれますが、
地域・ターゲットがずれると在庫リスクが高まります。

  • 導入エリアの特性(学校・職場・住宅街など)を確認。
  • ファン層がSNSで動く場合は、「発売日=来店ピーク」を意識して体制を整える。
  • スタッフにも事前に「何がいつ入るか」を共有し、店頭対応の質を高める。

「ファン層に刺さる商品」は、価格以上に“話題”と“熱量”を生む。
その熱をうまく売場に取り込むことが、リピーターづくりの最短ルート。

はなぱぱ
はなぱぱ

一番くじって、当たれば一瞬で売り切れるんですけど、外れたときはとんでもない在庫になりますね。動かない商品は本当に、どれだけ時間が経っても動かない…。仕入れの読みの難しさを痛感します。

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まとめ:フック商品と関連商品の掛け合わせが有効

――“一品で終わらせない売場設計”が客単価を底上げする

客単価を上げるためには、単に高単価商品を置くだけでは不十分です。
大切なのは、「お客様が自然にもう1品手に取ってしまう流れ」をつくること。

その鍵になるのが、
話題性のある “フック商品” と、
それに連動した “関連商品” の組み合わせです。

売場は「つながり」で価値を生む

フック商品とは、売場の中でお客様の目を引く「きっかけ」のような存在。
新商品・限定品・季節ものなど、“理由がある注目商品”がこれに当たります。

しかし、それを単体で販売するのではなく、
関連性のある商品をすぐ隣に配置することで、購買が連鎖する仕組みを作ることが重要です。

例:関連展開の具体イメージ

フック商品関連商品目的・狙い
一番くじキャラクター菓子・ドリンクファン層の“ついで買い”を誘発
防災グッズ保存食・カセットボンベ“必要性”からの買い足しを促す
季節スイーツコーヒー・ギフト袋“一緒に楽しむ体験”を提案
推し活グッズノート・ペン・キーホルダー“感情の共感”を広げる

✔ お客様の「目的買い」を「発見買い」に変えることが、
客単価アップの最大ポイントです。

客単価を上げる“売場設計3ステップ”

1️⃣ フックを立てる
 → 目立つ位置に話題性のある商品を配置し、立ち止まるきっかけをつくる。

2️⃣ 関連性で広げる
 → フックの横に“合わせ買い”が想定される商品を配置。
  「一緒に使う」「一緒に楽しむ」体験を連想させる。

3️⃣ 体験を提案するPOPで締める
 → 「今ならセットでお得」「季節限定ペア」など、理由のある買い方を演出。

はなぱぱ
はなぱぱ

フック商品は“きっかけ”にすぎません。
そこに「関連性」と「ストーリー」を加えると、
1人あたりの買い物が変わります。

現場で工夫できる範囲の積み重ねが、客単価アップの原動力になります。

🔹 仕組み化の重要性

売場担当者のセンスに任せるだけでなく、
「どの商品とどの商品を一緒に売るか」をチーム全体で共有し、
ルール化・仕組み化することで、再現性のある客単価アップが可能になります。

  • 商品導入時「関連提案」をセットで検討
  • フック商品は週、月単位で入れ替え、常に“鮮度”を保つ
  • 売場写真を共有し、他店の成功事例を横展開

客単価アップとは、単発の施策ではなく“設計と習慣”の積み重ね。
お客様の心理を先読みし、売場全体で“自然な買い足し”をデザインする。

これこそが、安定して売上を伸ばす「強い店づくり」の基本です。

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経営者
はじめまして、はなぱぱです。 コンビニ経営に携わって13年。 店舗での経験や経営者としての苦労、従業員教育の工夫などをまとめています。 経営者や店舗責任者はもちろん、従業員の方にもわかりやすく役立つ情報を発信していきます。
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