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【人材マネジメント】連休シフトを安定させる職場づくり|信頼関係がカギ

hanapapa
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――「誰も出られません」が続く職場を変えるのは“信頼関係”

お盆・年末年始・ゴールデンウィーク――。
連休シーズンが近づくと、どの店舗でも必ず訪れるのが「シフトが埋まらない問題」です。

「誰も出てくれない」「急に休みが重なった」「毎回同じ人ばかり負担している」
そんな悩みを抱える店長さんや現場責任者も多いのではないでしょうか。

24時間365日営業の職場にとって、連休中のシフト調整は“試される瞬間”。
どんなにマニュアルや仕組みを整えても、
「人が集まるかどうか」は“関係性”で決まる――。

私自身、これまで何度も「この人数で本当に回るのか」と不安を感じた経験があります。
しかし振り返ってみると、乗り越えられたときには必ず「信頼」がありました。

この記事では、

  • 連休シフトの現場で実際に起こったやり取り
  • シフト調整を安定させる“信頼づくり”の考え方
  • チーム全体を動かすための実践ポイント
    を、私自身の経験から具体的にお話しします。
はなぱぱ
はなぱぱ

こうしたトラブルって、実は意外と簡単に防げることが多いんですよ。私は大型連休中でもどこに行っても混んでいるし、旅行代も高いので、あえて休みをずらすようにしています。そのおかげで、人が足りないといった状況が起きても、意外と柔軟に対応できるんですよね。

実際のやり取り例

小さな声の掛け合い

――「頼むね」の一言が、チームを動かした

ある年のお盆前。
連休を前にして、スタッフの間ではざわついた空気が漂っていました。
「家族で出かけたい」「帰省したい」「久々に休みたい」――。
誰もが同じ気持ちの中で、シフト表の空欄だけがなかなか埋まりませんでした。

そんなある日の朝、A君が声をかけてくれました。

【会話の記録】

A君
A君

オーナー、お盆休みなんですけど、暇でやることもないんで、
どっか空いてるところあればシフト入れてくれませんか?

はなぱぱ
はなぱぱ

おお、助かる! 休みたいって言う人もいるから、
空きが出たら相談するね。ありがとう!

A君の言葉に、胸の中で少しだけ緊張が解けました。
“自分から動いてくれる人がいる”という安心感。
その一言で、店全体の雰囲気が少し明るくなった気がしました。

シフト調整のリアル(連休直前)

連休が近づくにつれ、Bさんからは休暇希望の連絡が入りました。

はなぱぱ
はなぱぱ

そろそろシフトを早めに決めたいと思います。休みたい人は早めに教えてくださいね。

Bさん
Bさん

連休中は外せない用事があるので、その週は休みをもらいたいです。

はなぱぱ
はなぱぱ

わかりました。A君が手伝ってくれる日を見ながら調整しますね。

そのやり取りを聞いていたA君は、少し笑いながら言いました。

A君
A君

オーナー、Bさんがいない日、俺シフト入ってもいいですよ。
どうせ家でもゴロゴロしてるだけなんで(笑)

その言葉に店内の空気が和らぎ、
「じゃあ、お願いしてもいい?」と声をかけると、A君は軽くうなずいてくれました。

信頼が“自発的な行動”を生む

連休初日、いつもより早い時間にA君が店に来てくれました。

はなぱぱ
はなぱぱ

早いね! もう少しゆっくり来てもよかったのに。

A君
A君

いや、混む前にちょっと冷蔵庫整理しておこうと思って。

その姿を見て、
シフト表の数字以上に“人が動く店”になっていると感じた瞬間でした。

シフトを埋めるのは“人”ではなく、“信頼”。

「お願いすれば動いてくれる」ではなく、
「困っていたら動こうと思える」関係性を日々つくっておくことが、
繁忙期を乗り切る最大の力になります。

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このやり取りから見えること

思いやりの心

――「助けたい」と思える職場か、「条件が合えば動く」職場か

A君とBさんの対応の違いを見て、私は改めて気づかされました。
それは、人が“条件”ではなく“関係性”で動くということです。

「信頼で動く人」と「条件で動く人」の違い

観点信頼で動く人(A君タイプ)条件で動く人(Bさんタイプ)
行動の動機「困ってるなら手伝いたい」「シフトに入れば収入が増える」
声のかけ方自分から「出ましょうか?」と提案「条件が合えば出てもいいです」
関係性の深さ日常的な会話・感謝の積み重ねがある必要な時だけ連絡を取り合う
職場への姿勢“チームの一員”という意識“自分のシフト”という個人単位
長期的な信頼性協力的で職場に根づく状況次第で離脱しやすい

A君のような人材は、特別なインセンティブがなくても自然と協力してくれます。
それは、「職場に信頼がある」からこそ“自分の時間を差し出してもいい”と思えるからです。

一方でBさんのように、勤務を“条件”で判断する人が増えると、
職場全体に「助け合うよりも損得を優先する空気」が広がってしまいます。

職場の空気は、日常の積み重ねで決まる

信頼で動くチームは、
日々の小さな積み重ね――挨拶・会話・感謝・気づき――から生まれます。

「あの人が言うなら協力しよう」
「あのチームだから、少し無理しても出よう」

そう思える関係性が築かれていれば、
どんな繁忙期でも“自然と助け合う文化”が根づいていきます。

注意点

「条件提示型の職場」が抱える落とし穴

一方で、シフトをお願いする際に
「出てくれたら時給を上げます」「特別手当を出します」
といった“条件提示型マネジメント”を繰り返すと、
スタッフは「言われなければ動かない」状態になってしまいます。

短期的には効果があっても、
長期的には“感謝よりも損得”が優先され、チームの結束が崩れやすくなります。

「助け合いが文化になっている職場」では、
シフト調整も驚くほどスムーズになる。
逆に「条件でしか動かない職場」では、
どんなにルールを整えても、結局“人が動かない”。

はなぱぱ
はなぱぱ

連休や繁忙期に“誰が動いてくれるか”って、やっぱり日頃の信頼関係に表れますよね。感謝や対話、安心感を日々積み重ねていれば、条件なんてなくても自然と人は動いてくれるものだと思います。結局のところ、シフト表よりも、普段の何気ない会話の積み重ねがチームを支えているんですよね。

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信頼関係がカギ

助け合い

――「困ったときに助け合える職場」は、日常の積み重ねでつくられる

連休シフトのような繁忙期に「助け合い」が自然に生まれるかどうか。
その差を決めるのは、マニュアルやルールではなく、
日常の中で育まれた“信頼関係”です。

信頼とは、特別なイベントや飲み会で生まれるものではありません。
むしろ、毎日の挨拶・感謝・声かけ・相談といった“当たり前の行動”の積み重ねが、
「この人のためなら協力したい」という気持ちを生み出します。

職場に信頼を生む3つの“日常行動”

行動内容効果
① 小さな「ありがとう」を伝える日常のちょっとしたサポートや協力にも感謝を言葉で伝える「自分の行動が認められている」と実感し、前向きに動ける
② 困った時は“相談”でなく“共有”する「困っています」ではなく「一緒に考えてもらえませんか」と伝える対等な関係性が生まれ、協力の意識が芽生える
③ 公平なルールと柔軟な対応を両立する特定の人だけを優遇せず、全員が納得できる調整を行う“信頼される判断軸”がチームの安心感につながる

信頼は、“言葉と行動の一貫性”でしか生まれない。
「言っていること」と「やっていること」が一致するとき、
チームは安心して動けるようになります。

信頼関係は「文化」として根づかせる

シフト協力やフォロー体制を“お願い”でなく“文化”として根づかせるには、
「困ったときはお互い様」という価値観を日常で共有することが大切です。

  • スタッフ同士が自然に「大丈夫?」「代わろうか?」と声をかけ合う
  • 店長が一方的に指示するのではなく、「ありがとう」「助かった」を伝える
  • 忙しい時ほど笑顔で動く姿勢が、周囲に“安心の連鎖”を生む

このような“助け合いの空気”が職場に根づくと、
人は条件ではなく「関係性」で動くようになります。

はなぱぱ
はなぱぱ

信頼は「頑張って築くもの」ではなく、「日常の中で漏れなく積み重ねるもの」です。
1日で変わるものではありませんが、1日あれば始められます。
今日、スタッフに「ありがとう」と一言伝えるだけでも、
その空気は確実に変わり始めます。

私は「ありがとう」と伝えるの苦手なんですがね。

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連休シフトを安定させるための5つの工夫

新たな挑戦

――“お願い”ではなく、“仕組みと信頼”で回す

連休や繁忙期のシフト調整は、
単に「人を集める」ことではなく、チームの信頼バランスを整える仕事です。

「どう頼むか」よりも「どう準備しておくか」。
普段の仕組みと日常の関係づくり次第で、
連休のシフトは驚くほどスムーズに回ります。

安定したシフトを作る5つの実践ポイント

① 早めのシフト調整

シフトの相談は1か月前から始めるのが理想です。
「まだ先だから」と後回しにすると、他の予定を優先されてしまいます。

  • 希望休を早期に回収しておく
  • 忙しい時期ほど“余裕のある調整”を心がける
  • 「早く決めてくれて助かる」という声が出る職場を目指す
はなぱぱ
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早く動くことで“スタッフが予定を立てやすい環境”が信頼につながります。

② 代替要員リストの作成

「急に休みが出ても困らない」体制をつくることが、精神的な安心に直結します。

  • “時間に余裕のある人”や“急な代打ができる人”を事前に把握
  • 連絡先リストを共有(LINEグループなどで連絡しやすく)
  • 代替協力をしてくれた人には必ず「ありがとう」を伝える
はなぱぱ
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代わりがきく体制は、「誰でもいい」ではなく、「誰かが支えてくれる」安心感。

③ インセンティブより“感謝の仕組み”を

特別手当や時給アップは一時的なモチベーションにはなりますが、
長期的な安定には「感謝の見える化」の方が効果的です。

  • 連休中に出勤してくれた人を全体LINEで紹介・感謝共有
  • 店長から直接「助かりました」と伝える時間をつくる
  • 感謝を「報酬」ではなく「関係性」で還元する
はなぱぱ
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「出てくれて助かった」よりも、「あなたがいて助かった」と伝える。
その一言が、次の協力を呼び込みます。

④ 業務の事前共有と簡略化

連休中はスタッフの入れ替わりが多いため、“共通認識”を持たせることが安定のカギ。

  • 役割分担や優先順位をホワイトボードに明記
  • “これだけは忘れない3項目”を共有しておく
  • 新人・短期スタッフにはやることを減らすより、明確に伝える
はなぱぱ
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「誰がやっても回る仕組み」を整えておくと、シフト変更にも強くなります。

⑤ 日頃からの感謝と信頼構築

最も効果的なシフト対策は、連休前ではなく日常にある

  • 日常から小さな協力にも「ありがとう」を言葉にする
  • 手伝ってくれた人の“行動”を他のスタッフにも共有する
  • 「頼れる人」より「頼みやすい人」を目指す
はなぱぱ
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感謝が日常化した職場は、
“条件”よりも“信頼”で動く人が増えていきます。

プラスα:あえて「助けてもらう瞬間」を作る

店長や責任者が“完璧にこなしてしまう”と、
スタッフは「自分が出なくても大丈夫」と感じてしまいます。

ときには、あえて助けを求める姿を見せることで、
「自分も力になりたい」と感じるスタッフが育ちます。

メリット

シフトが埋まる職場には、「声をかけやすい空気」があります。
逆に、声をかけづらい雰囲気があると、どんな仕組みも機能しません。

日常のコミュニケーションを整えることが、
繁忙期の“最強のシフト対策”だと感じます。

はなぱぱ
はなぱぱ

ここで挙げた5つの実践ポイント、ちょっと机上の空論に聞こえるかもしれませんが、実は“人を動かすポイント”はこの中にすべて集約されています。嘘だと思って、ぜひ一度試してみてください。

後日談:信頼が育った職場の変化

その後・・・

――「出てくれて助かった」が、「自分も出よう」に変わる瞬間

あの連休が終わった翌週。
私は、何気なくバックルームでスタッフの会話を耳にしました。

Bさん
Bさん

A君、この前すごかったよね。朝からずっと入ってて。

A君
A君

いやいや、Bさんが前の日に補充してくれてたから助かったんだよ。

その何気ないやり取りを聞いて、
「信頼ってこういう形で広がっていくんだな」と感じたのを今でも覚えています。

“信頼の連鎖”が起きた瞬間

以前なら、「誰がどれだけ入るか」でピリピリしていたシフト表。
でもこのときは、みんなが互いを気づかう空気に変わっていました。

  • 「この日、自分早く来ようか?」
  • 「A君が頑張ってくれたから、次は俺が出るよ」
  • 「Bさんも休めるときにしっかり休んで」

そうした声が自然に出てくるようになり、
“お願いしなくても動くチーム”へと変わっていったのです。

信頼は「感情」ではなく「習慣」

この経験を通じて感じたのは、
信頼関係は「仲がいいこと」ではなく、「約束を守る習慣」だということ。

  • 「お願いしたら、ちゃんと対応してくれる」
  • 「誰かが困っていたら、誰かが動く」
  • 「感謝がちゃんと伝わる」

こうした小さなやり取りの積み重ねが、
気づけば“助け合いが当たり前の文化”をつくっていました。

チームが変わると、数字も変わる

連休明けの売上は、前年よりも微増。
でもそれ以上に大きかったのは、スタッフの定着率雰囲気の変化でした。

  • 新人スタッフの離職が減った
  • 常連さんから「雰囲気がいいね」と声をかけられた
  • 休み希望の調整がスムーズになり、シフト作成の時間が短縮

数字以上に、“チームが安定している感覚”がありました。
それは、マニュアルでもシステムでもなく、人と人との信頼の積み重ねによる成果でした。

はなぱぱ
はなぱぱ

店舗運営の中で、数字はいつも大事です。
でも、数字を支えているのは「人」であり、「空気」です。

シフト表はただの紙ではなく、職場の信頼度を映す鏡だと思います。

“お願いしなくても動くチーム”をつくることが、
店を長く続けるためのいちばんの力になると感じています。

信頼は、忙しい日ほど試される。
でも、そこで誰かが一歩動けば、次の誰かが続いてくれる。
その連鎖がある職場は、必ず強くなる。

まとめ

チームワーク

連休や繁忙期のシフト調整は、単なる人員確保の問題ではなく、職場の文化や信頼関係が色濃く反映される場面です。 日常的な感謝の言葉や前向きなフィードバック、挑戦の機会づくりが、自発的に動いてくれるスタッフを育てます。

また、インセンティブは事前に条件として掲示するのではなく、先に行動してくれた人に感謝の形で渡す方が、長期的に見て良い職場文化を作りやすくなります。

シフトが厳しい時期こそ、日頃の信頼関係が試されるタイミングです。 「条件がなければ動かない」ではなく、「助け合うのが当たり前」という空気を日常から育てることで、どんな時期でも安定した運営が可能になります。

はなぱぱ
はなぱぱ

人の行動や考え方を変えるって、本当に難しいですよね。特にアルバイトやパートさんのように、限られた時間で働いている人にそれを求めるのは簡単じゃありません。でも、ちょっとした“心の変化”を起こせるだけで、店全体が少しずつ良い方向に変わっていくと思うんです。

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経営者
はじめまして、はなぱぱです。 コンビニ経営に携わって13年。 店舗での経験や経営者としての苦労、従業員教育の工夫などをまとめています。 経営者や店舗責任者はもちろん、従業員の方にもわかりやすく役立つ情報を発信していきます。
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