【人材育成】注意したいけどハラスメントが怖い…現場での“指導”の進め方
こんにちは、はなパパです。
今回は、店長やリーダーとしてスタッフを指導・注意する立場の方に向けて、現場で実践している注意の仕方や、ハラスメントとされないための配慮について共有します。
指導したいけど、何でも「ハラスメント」になる時代
「注意したいけど言い方を間違えたらパワハラと言われるかもしれない」
「でも注意をしなければ、店の空気やルールが乱れていく」
こんなジレンマを抱えている現場責任者も多いのではないでしょうか。
私自身もそういった不安を感じることはありますが、それでも「言わなければ店は良くならない」という考えのもと、今も現場で指導をしています。
感情のままに注意してしまうと逆効果
たとえば、出勤して店の様子を見たとき、「いつもできていることができていない」という状況に出くわすことがあります。
ここでつい感情的になって「なんでできてないんだよ!」と怒ってしまう…。
これは、今の時代、最も避けるべき対応です。
指導の前提は「性善説」であること
スタッフを指導する立場にある人ほど、まず意識しておきたいのが「性善説で接する」という姿勢です。
性善説とは、「人は本来善である」という考え方。
つまり、相手が“悪意を持って手を抜いた”と決めつけず、まずは何か事情があったのではないかと捉えることです。
「サボったに違いない」ではなく、「今日は何かトラブルがあったのかもしれない」と考えて動くことが、信頼関係の構築には欠かせません。
もちろん、事実確認を経たうえで注意や指導が必要になる場面もありますが、最初のスタンスが“疑い”なのか“信頼”なのかで、相手の受け取り方は大きく変わります。
性善説で向き合うことで、相手が心を開いて話してくれる土壌が生まれます。
これは、ただ「言うべきことを言う」だけでは築けない、指導の本質とも言える部分です。
まず大事なのは、相手を疑うのではなく信じること。
「あの子はまたサボってたんじゃないか」と決めつけるのではなく、「何か事情があったのかもしれない」と考える姿勢が必要です。
そのうえで、指導者として以下のような確認を行います:
- その時間帯、客数は多かったか?
- 高齢のお客様など、対応に時間がかかる要因がなかったか?
- 突発的なトラブルや人員不足があったのか?
こうした「状況の把握」をきちんと行ったうえで、それでも理由が見当たらない場合にのみ、本人と話すのがベストです。
言葉の“入り口”を変えるだけで結果が変わる
話し始めるときも、「なんでやってないの?」という詰める言葉はNGです。
代わりに、「今日は何かいつもと違うことあったの?」という声かけでスタートするだけで、相手の受け取り方が大きく変わります。
すると相手も「実はこういうことがあって…」と話しやすくなり、本音が出てくることも多いです。
指導か改善か、判断材料が集まる
ここまでのやり取りを経て初めて、「このスタッフに指導が必要なのか」、「それとも業務改善や仕組みの見直しが必要なのか」が見えてきます。
このプロセスを丁寧に行えば、スタッフからも
「ちゃんと状況を見て判断してくれている」
と信頼されるようになります。
信頼は“抑止力”にもなる
加えて、「店長は見てる」「状況を把握してる」という印象は、それだけで現場の抑止力にもなります。
たとえその場にいなくても、「どこかで見てくれている」と感じさせる空気があれば、スタッフの行動にも緊張感が出てきます。
まとめ:注意と信頼はセットで成り立つ
時代的に「怒る」「押し付ける」だけの指導は通用しません。
だからこそ、冷静に状況を確認し、相手を信じた上で対話する。 この姿勢を持つことで、指導は「信頼構築」に変わります。
現場がうまく回らない時、まずはこの対話の一歩から始めてみてください。
ではまた、現場で会いましょう!