【現場エピソード】深夜帯のコンビニ運営で学んだこと

現場エピソード

深夜のコンビニは昼間とは全く違う世界。客層、防犯リスク、納品作業、酔客対応、常連客との関わり…。現場で体験したエピソードと学びをまとめました。

深夜帯の客層と役割

深夜はやはり「治安的には良い」とは言えません。 しかし、この時間しか利用できないお客様も確実にいます。 昼間とはまったく違う客層のために店を開けていると言っても過言ではありません。

特に多いのは運転手・ドライバー系のお客様。 タクシー運転手は午前2〜3時に会社へ戻り、車を置いてから来店するケースが多く見られます。 また、長距離トラックの運転手も、深夜に休憩を兼ねて立ち寄る大切な顧客です。 「深夜に店を開けている意味」は、まさにこうした限られた層のためにあります。

深夜ならではの作業と大変さ

深夜帯は客数が少ない分、昼間できない作業を進める時間でもあります。 納品が集中することも多く、品出しに追われ、売場を整える作業は非常に大変です。 来客対応をしつつ、翌日の準備を進める――効率と集中力が求められます。

防犯リスクと意識

深夜といえば、どうしても強盗などのリスクがつきまといます。 私の店や周りの店舗でも「包丁を持って周囲をうろつく人物が別の店に入った」「実際に店に入ってきた」という事例がありました。 幸い大きな被害はありませんでしたが、すぐに警察を呼び対応してもらった経験があります。

今では自動レジ化が進み、お金が簡単に取り出せない仕組みになっていますが、昔のドロアタイプのレジでは狙われるリスクが高かったのです。 そのために大事なのは、日頃からの防犯意識。 ・商品を山積みにして死角を作らない ・入店したお客様に必ず挨拶する こうした小さな工夫が、犯罪を未然に防ぐ大切な要素となります。

酔客対応の難しさ

深夜帯では酔客の対応も避けて通れません。 「タクシーを呼んでくれ」「駅はどっちだ」「住所を教えてほしい」などの問い合わせならまだいいのですが、 中にはしつこく絡んできたり、店内でトラブルを起こすケースもあります。

そんな時に必要なのは冷静さ。 こちらが苛立ってしまえば相手を余計に刺激し、トラブルが大きくなってしまいます。 冷静に声をかけ、穏やかに対応することが何より大切です。

常連客との関わりが防犯にもつながる

深夜は来客数が少ない分、お客様一人ひとりと顔なじみになり、自然と会話することが増えます。 その結果、親しくなるお客様も多く、防犯の面でも大きな力になってくれます。

私たちスタッフとお客様が普段から親しく会話していることで、常連のお客様が不審な客の動きを教えてくれることもあります。 「さっき入ってきたあの人、動きがちょっと変だよ」などと声をかけてもらい、結果として店を守ることにつながった経験もありました。

深夜の限られたお客様との関係づくりは、売上だけでなく店舗の安全を守る大切な要素だと実感しています。

学び:深夜帯は「効率」と「安全」の両立

深夜帯のコンビニは、売上面だけを見れば昼間に比べて小さいかもしれません。 しかし、限られた客層を支え、昼間の店舗運営を下支えする重要な時間帯です。 その中で学んだことは、効率よく作業を進めることと、防犯・安全意識を高く持つことの両立でした。

深夜シフトは決して楽ではありません。 ですが、普段見えないお客様の姿や、店舗運営の裏側を支える時間でもあり、私にとっては多くの学びがあるシフトでした。

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