忘年会を開く会社は56.5%|それでも12月、店のお酒は増える——在庫を積みすぎると、かえって欠品する【現役オーナー】
忘年会を開く会社は、56.5%。東京商工リサーチが11月5日に出した調査で、2年続けて減りました。コロナ禍の前は、約8割の会社が開いていました。
それでも、12月、店のお酒は増えます。
12月は、飲み会のシーンに合わせて、ほぼ全部が売れる季節です。財布の紐もゆるんで、たくさん買い物をしていくお客様も多い。だから、しっかり在庫を確保して、売りに徹します。
ただし、在庫を積みすぎると、かえって欠品します。在庫が多くなると、補充がしにくくなるからです。売れ筋と品揃え品の発注に、メリハリをつける。それが、スタッフの負担も軽くしてくれます。
そして、酔ったお客様には、当たり前のことを、当たり前に。機嫌が良いのか悪いのか、分かりにくいからです。
12月の前に、お酒の在庫と、レジの構えを書いておきます。
- ニュース——忘年会を開く会社は、56.5%
- 飲み会のシーンに合わせて、ほぼ全部が売れる
- 12月、お酒は増える——在庫を確保して、売りに徹する
- 在庫を積みすぎると、かえって欠品する
- 売れ筋と品揃え品の発注に、メリハリを
- 酔ったお客様には、当たり前のことを当たり前に
- 12月の前に、決めておくこと
※忘年会の調査は、東京商工リサーチ TSRデータインサイト「2026年 忘・新年会に関するアンケート」(2026年11月5日公表)に基づきます。店の話は、私の店(3店舗)での経験と考えです。2026年11月6日時点の情報です。
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第1章:ニュース——忘年会を開く会社は、56.5%
2年続けて減った
東京商工リサーチが、会社に、この冬の忘年会・新年会を開くかを聞きました。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 忘年会・新年会を開く会社(2026年末〜2027年初) | 56.5%(前年は57.2%) |
| 大企業/中小企業 | 65.7%/55.8% |
| 開かない会社 | 43.4% |
| 開かない理由(コロナ禍の前は開いていた会社) | ニーズが高くない 63.7%、参加に抵抗感を示す従業員が増えた 39.6%、費用の削減 21.9% |
| 開く理由(コロナ禍の前も今回も開く会社) | 従業員の親睦 84.6% |
※東京商工リサーチ TSRデータインサイト「2026年 忘・新年会に関するアンケート」(2026年10月1〜8日、5,052社)に基づきます。資本金1億円以上を大企業、1億円未満を中小企業としています。
2024年は59.6%まで戻りましたが、そこから2年続けて減りました。調査は、会社のつながりを避ける意識が広がっている、と書いています。
居酒屋には、影響が心配される
調査は、忘年会が減ると、書き入れどきの居酒屋などにも影響が出ることを心配しています。会社の飲み会は、減っている。では、コンビニのお酒はどうなるのか。
第2章:飲み会のシーンに合わせて、ほぼ全部が売れる
これといったパターンは、ない
水やアイス、〆のカップ麺。飲み会のあとに買うものには、決まった形がありそうに思えます。でも、店で見ていると、そうではありません。

これといってパターンがある感じではないです。ほぼ全部が、飲み会のシーンに合わせて売れるかなー。財布の紐もゆるんで、たくさん買い物をしていく方も多いです。
家で飲む人。集まって飲む人。飲んだ帰りに寄る人。飲み会のシーンはいろいろで、それに合わせて、お酒もおつまみも、ほぼ全部が動きます。会社の忘年会が減っても、飲み会そのものが、なくなるわけではありません。
財布の紐が、ゆるむ
12月は、財布の紐もゆるみます。たくさん買い物をしていくお客様も多い。10月は年金月の記事で書いたとおり、12月は、年間の山です。
第3章:12月、お酒は増える——在庫を確保して、売りに徹する
例年、12月はお酒が増える
例年の12月、店のお酒はどうなるのか。

増えます。この時期は、しっかり在庫を確保して、売りに徹します。
この時期は、メーカーの後押しもあることが多い季節です。売れる時期に、売れるものを切らさない。12月は、それに尽きます。
ことしは、ビールにも動きがある
酒税一本化の記事の続報で、10月から、ビールと第三のビールの値段の差が半分になり、スーパーではビールに戻り始めた、と書きました。1000円ジーンズの記事の続報では、外食が110円のハイボールでお客様を呼んでいることを書きました。年末の一杯をめぐって、売り場の外でも、動きがあります。
第4章:在庫を積みすぎると、かえって欠品する
補充がしにくくなる
在庫を確保する。でも、積みすぎてはいけない。

在庫が多くなると、補充がしにくくなり、逆に欠品状態を発生させる原因にもなるので、売れ筋と品揃え品の発注のメリハリが、スタッフの負担も軽くしてくれます。
在庫が多いと、バックヤードに箱が積み上がります。どこに何があるか分かりにくくなって、補充に時間がかかる。そのあいだに、棚が空きます。欠品を防ぐつもりで積んだ在庫が、欠品の原因になるのです。
品出しが、もっと重くなる
夜の品出しの記事で、夜の仕事でいちばん時間がかかるのは、品出しだと書きました。在庫が多すぎると、その品出しが、もっと重くなります。
家飲みの記事では、クリスマスに特設の売り場に力を入れた裏で、いつもの棚の発注が甘くなり、補充が遅れて、欠品が出た話を書きました。12月は、売れる量も増えますが、店の手間も増える月です。
第5章:売れ筋と品揃え品の発注に、メリハリを
増えるのは、いつもの銘柄
家飲みの記事で、ハレは量を変えるが、銘柄を変えない、と書きました。お祝いや飲み会の日でも、お客様は、いつもの銘柄を、いつもより多く買っていきます。12月に増えるのも、まず売れ筋です。
2つに分けて、発注する
| 売れ筋 | 品揃え品 | |
|---|---|---|
| 中身 | 毎日よく動く、いつもの銘柄 | 種類をそろえるために置く商品 |
| 12月の発注 | 在庫を確保して、欠品させない | 積みすぎない。棚に並ぶ分を中心に |
| スタッフの負担 | 補充の回数は多いが、迷わない | バックヤードの箱を増やさない |
商品の種類の記事で、下位の商品を絞ると、上位の商品の在庫を厚くできて、欠品が減ると書きました。売れ筋は厚く、品揃え品は積みすぎない。発注にメリハリをつけると、補充が楽になり、スタッフの負担も軽くなります。
第6章:酔ったお客様には、当たり前のことを当たり前に
機嫌が、分かりにくい
12月は、飲んだあとのお客様も増えます。レジで、気をつけていることは何か。

機嫌が良いのか悪いのか判断しづらいため、レジ対応のときは、当たり前のことを当たり前にやり、変なスイッチを入れてしまわないよう心がけています。
酔ったお客様は、機嫌が良いのか悪いのか、見ただけでは分かりにくい。だから、特別なことはしない。いつもの言葉で、いつもの順番で、レジをします。
変なスイッチを、入れない
深夜帯の記事で、酔ったお客様への対応の難しさを書きました。防犯の記事では、深夜のスタッフが、酔ったお客様に絡まれて、けがをしかけた夜のことを書きました。当たり前のことを当たり前にやるのは、お客様のためでもあり、スタッフを守るためでもあります。
第7章:12月の前に、決めておくこと
5つの構え
ここまでを、まとめます。
| 12月の前に決めておくこと | |
|---|---|
| 売れ筋のお酒 | 12月に増える分の在庫を確保する |
| 品揃え品 | 積みすぎない。棚に並ぶ分を中心に |
| バックヤード | 補充しやすい量にとどめる |
| スタッフ | 売れ筋の補充を、迷わずできるようにする |
| 酔ったお客様 | 当たり前のことを当たり前に。変なスイッチを入れない |
去年と先月を振り返ってから
10月は年金月の記事で、去年のことも先月のことも振り返らずに11月に積みすぎると、年間の山の12月に、弱気な発注をしなくてはいけなくなる、と書きました。12月の在庫は、11月の積み方から始まっています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 2026年の忘年会を開く会社は、どれくらいですか?
東京商工リサーチの調査(2026年11月5日公表)では、2026年末の忘年会か2027年初の新年会を開く会社は56.5%で、前年の57.2%から減りました。大企業は65.7%、中小企業は55.8%です。コロナ禍の前は、約8割の会社が開いていました。
Q2. 会社が忘年会を開かない理由は何ですか?
コロナ禍の前は開いていて、今回は開かない会社では、「開催ニーズが高くない」が63.7%、「参加に抵抗感を示す従業員が増えた」が39.6%、「費用の削減」が21.9%でした(同)。
Q3. 忘年会が減ると、コンビニのお酒は減りますか?
私の店では、例年、12月はお酒が増えます。会社の忘年会が減っても、飲み会そのものがなくなるわけではありません。
Q4. 飲み会の季節、お客様は何を買っていきますか?
これといったパターンはありません。ほぼ全部が、飲み会のシーンに合わせて売れます。財布の紐もゆるんで、たくさん買い物をしていくお客様も多いです。
Q5. 12月のお酒の在庫は、どうしていますか?
しっかり在庫を確保して、売りに徹します。売れる時期に、売れるものを切らさないためです。
Q6. 在庫を多く持つと、なぜ欠品するのですか?
在庫が多くなると、補充がしにくくなるからです。バックヤードに箱が積み上がると、どこに何があるか分かりにくくなり、補充に時間がかかって、そのあいだに棚が空きます。
Q7. 売れ筋と品揃え品の発注のメリハリとは、どういうことですか?
いつもよく動く売れ筋は、在庫を確保して欠品させない。種類をそろえるために置く品揃え品は、積みすぎない。そう分けて発注することです。補充が楽になり、スタッフの負担も軽くなります。
Q8. 酔ったお客様には、どう対応していますか?
機嫌が良いのか悪いのか判断しづらいので、レジでは、当たり前のことを当たり前にやり、変なスイッチを入れてしまわないよう心がけています。
Q9. 年末の発注で、ほかに気をつけることはありますか?
去年と先月を振り返ってから、11月と12月の発注を組むことです。11月に積みすぎると、年間の山の12月に、弱気な発注をしなくてはいけなくなります。
Q10. この記事の情報の出典は?
忘年会の数字は、東京商工リサーチ TSRデータインサイト「2026年 忘・新年会に関するアンケート」(2026年10月1〜8日調査、11月5日公表)に基づきます。12月のお酒、在庫と発注、酔ったお客様への対応の話は、私の店(3店舗)での経験と考えです。
まとめ:12月は、売れ筋を切らさず、積みすぎず
忘年会を開く会社は56.5%で、2年続けて減りました。それでも、12月、店のお酒は増えます。飲み会のシーンに合わせて、ほぼ全部が売れる季節で、財布の紐もゆるみます。だから、しっかり在庫を確保して、売りに徹する。ただし、在庫を積みすぎると、補充がしにくくなって、かえって欠品します。増えるのは、まずいつもの売れ筋です。売れ筋は厚く、品揃え品は積みすぎない。発注にメリハリをつけると、補充が楽になり、スタッフの負担も軽くなります。そして、酔ったお客様には、当たり前のことを当たり前に。変なスイッチを入れないことが、お客様のためにも、スタッフのためにもなります。12月の在庫は、11月の積み方から始まっています。
この記事の要点
- 忘年会を開く会社は56.5%で、2年続けて減った(東京商工リサーチ・2026年11月5日公表)
- 開かない理由は「開催ニーズが高くない」63.7%、「参加に抵抗感を示す従業員が増えた」39.6%
- それでも、例年、12月は店のお酒が増える
- これといったパターンはなく、飲み会のシーンに合わせて、ほぼ全部が売れる
- 財布の紐もゆるんで、たくさん買い物をしていくお客様も多い
- 12月は、しっかり在庫を確保して、売りに徹する
- 在庫を積みすぎると、補充がしにくくなって、かえって欠品する
- 売れ筋は厚く、品揃え品は積みすぎない。発注のメリハリが、スタッフの負担も軽くする
- 酔ったお客様には、当たり前のことを当たり前に。変なスイッチを入れない
- 12月の在庫は、11月の積み方から始まっている。去年と先月を振り返ってから発注する
次のアクション
- [ ] 12月に増える売れ筋のお酒を、去年の12月の動きから書き出す
- [ ] 売れ筋は、12月に増える分の在庫を確保する
- [ ] 品揃え品は、棚に並ぶ分を中心に、積みすぎない
- [ ] バックヤードの在庫が、補充しやすい量になっているかを確かめる
- [ ] スタッフが、売れ筋の補充を迷わずできるようにしておく
- [ ] 酔ったお客様には、いつもの言葉と順番でレジをする、とスタッフと確かめておく
- [ ] 11月の発注は、去年と先月を振り返ってから組む
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参考|公式情報
- 東京商工リサーチ TSRデータインサイト|「忘・新年会」開催は56.5%、大企業より中小企業が敬遠(2026年11月5日):2026年10月1〜8日に5,052社に聞いた調査。この冬の忘年会・新年会を開く会社は56.5%(前年57.2%・2024年の59.6%から2年続けて減少)、大企業65.7%・中小企業55.8%。開かない理由は「開催ニーズが高くない」63.7%、「参加に抵抗感を示す従業員が増えた」39.6%
- 財務省|酒税に関する資料:ビール系飲料の税率は、2026年10月に1kl当たり155,000円(350ml換算54.25円)に一本化(2020年10月から3段階で実施)
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会社の忘年会は、減っています。それでも、12月の店には、飲み会のお客様が来ます。
売れる季節に、売れるものを切らさない。でも、積みすぎて、棚を空けない。
12月の在庫は、11月の発注から始まっています。売れ筋を厚く、品揃え品は軽く。そして、酔ったお客様には、いつもどおりのレジを。それが、年間の山を越える構えだと思います。

