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複数店オーナーの本音|それでも「単店のほうが利益を出しやすい」と感じる理由——2店舗目の谷と、本部から来る話への備え

hanapapa
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本記事の位置づけ|複数店オーナーの本音として「それでも単店のほうが利益を出しやすい」と感じる理由を、店長人件費が乗る「2店舗目の谷」のモデル試算・人材の壁・本部から突然来る話への備えまで、現役複数店オーナーが実感で語る多店舗経営記事

本記事は、単店のほうが利益を出しやすいと感じる本音・単店の「身軽さ」という守り・2店舗目で手残りが下がる「谷」の構造(モデル試算)・多店舗化の最大の壁は人材であること・複数化の話は本部から突然来るため「いつでも断れる状態」が主導権になること・それでも複数店へ進むなら整えるべき準備を、15年現役オーナーの一次情報で整理した記事です。以下の関連記事と組み合わせると、「働き方と多店舗の道筋 → 数字を読む・お金を守る → 本部との関係・任せる力」まで一気通貫で判断できます。

🏬 働き方と多店舗の道筋

🔢 数字を読む・お金を守る

🤝 本部との関係・任せる力

「働き方と多店舗の道筋 → 数字を読む・お金を守る → 本部との関係・任せる力」の順で押さえると、2店舗目の谷を自店の実数で測り、「いつでも断れる状態」を整えて、良い話を良いまま受けられる準備ができるようになります。

前回の記事(コンビニオーナーの働き方は2つある)で、シフト型とSV型、単店と複数店の「型」を整理しました。今回はその続編として、枠組みではなく、本音を書きます。

先に言ってしまいます。複数店を経営している私が言うのもなんですが——単店のほうが、自由が効きやすく、管理がしやすいぶん、利益を出しやすい気がしています

もちろん、複数店には「リスクの分散」という教科書どおりのメリットがあります。優秀な人材を確保していければ、利益を最大化できるのも複数店のほうでしょう。それは間違いない。でも、経費の増加がこれだけ激しい今、そしてどこの企業も人材不足で、確保も育成もこれだけ重い今——教科書どおりに行かない現実を、複数店の当事者として、日々感じています。

さらにもう一つ、あまり語られない現実があります。複数化のタイミングは、自分始動ではなく、どうしても本部側からの発信になるということ。チャンスではあるものの、こちらが把握できていないと、ピンチになるパターンも少なくない。

この記事では、複数店経営の当事者として、次の流れで本音を整理します。

  • 本音——単店のほうが、利益を出しやすい気がする
  • 単店の「守り」を見直す——分散だけがリスク対応ではない
  • 「2店舗目の谷」——モデル試算で見える構造
  • 人材の壁——「優秀な人を採ってから」では、増やせない
  • 複数化の話は、本部から来る——「いつでも断れる状態」が主導権
  • それでも複数店へ進むなら

※本記事の試算は、仮定を明記したモデル計算の一例です。契約タイプ・日販・人件費で結果は大きく変わるため、必ずご自身の実数でご確認ください。


🎥 この記事の要点を動画にまとめました(音声解説つき)。本音の結論から知りたい方はまずこちらをどうぞ。

🎧 もっと深く:対話型の音声解説(約22分)
この記事をもとにAIが対話形式で深掘りした音声です(NotebookLMで生成)。運転中や作業中の「ながら聞き」にどうぞ。

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第1章:本音——単店のほうが、利益を出しやすい気がする

目と手が届く範囲が、いちばんロスが少ない

複数店をやってきて、正直に感じることがあります。単店は、自由が効く。管理がしやすい。だから、利益を出しやすい

理屈でも、これはそのとおりなんです。オーナーの目と手が直接届く範囲が、いちばんロスが少ない。発注のブレ、廃棄の見落とし、シフトの無駄、売場の乱れ——単店なら、気づいたその場で直せます。意思決定から実行までのタイムラグが、ゼロ。この速さと密度は、複数店がどうやっても構造的に勝てない領域です。

経費の増加が、複数店の前提を崩しつつある

そして今、この単店の強みを、時代が後押ししています。経費の増加が、激しすぎるのです。

人件費、光熱費、あらゆるコストが上がり続けるなか(コスト高の全体像)、複数店は「店長級の人件費」「間接コスト」「借入」といった固定費の塊を抱えて走ることになります。利益の余白が薄くなるほど、この固定費が重くのしかかる。単店で身軽に、自分の目で締めながら回すほうが手残りが良い——という実感は、経費インフレの時代には、むしろ合理的な感覚だと思っています。

はなぱぱ
はなぱぱ

複数経営している私が言うのもなんですが——単店のほうが、自由が効きやすくて、管理がしやすいぶん、利益を出しやすい気がしているんです。複数店でリスクの分散、という考え方はもちろんあります。優秀な人材を確保していけば、利益を最大化できるのも複数のほうだと思う。でも、どこの企業も人材不足の今は、その確保がまず難しい。育成コストも、本当に大きく感じています。経費の増加がこれだけ激しいと、身軽な単店の強さが、以前より際立って見えるんですよね。


第2章:単店の「守り」を見直す——分散だけがリスク対応ではない

複数店の分散は「固定費リスク」との引き換え

「単店はリスクが集中して危ない。複数店で分散すべきだ」——よく言われる話です。でも、これは半分しか正しくありません。

複数店の分散は、「1店ダメでも他店で補える」という横の分散です。ただし、その代わりに、借入・店長級人件費・間接コストという固定費リスクを、自分から増やしている面がある。景気が良いときは分散が効きますが、全店の商圏が同時に沈むような局面(物価高での客数減など)では、固定費の重さが逆に全店を締めつけます。

単店には「身軽さ」という守りがある

一方の単店は、稼ぐ天井が低い代わりに、身軽です。

  • 景気後退や商圏変化への対応が速い(縮小も、業態の工夫も、すぐ決められる)
  • いざとなれば、自分が現場を巻き取れる(人件費を自分の労働で圧縮できる)
  • 借入や固定費が小さいぶん、耐久力がある

つまり、リスク対応には「分散で受ける」やり方と「身軽さでかわす」やり方の2通りがあり、単店は後者の守りを確かに持っている。単店=無防備、ではまったくないのです。これは「競合がいない」は安心材料ではないで書いた「リスクの見え方」の話とも通じます。大事なのは店舗数ではなく、自分の店のリスクが何で、どう受けるかを把握していることです。


第3章:「2店舗目の谷」——モデル試算で見える構造

2店目は、単店より手残りが減ることがある

複数店を考えるとき、ぜひ知っておいてほしい構造があります。「2店舗目の谷」です。

モデル試算をしてみます。あくまで仮定を置いた一例です——1日の売上(日商)55万円、粗利率30%、本部チャージ(ロイヤリティ)55%、2店目以降はオーナーが常駐できないため店長を立てる、という前提で計算すると、こんな形が現れます。

店舗数オーナーの手残り(モデル計算)備考
単店年 約710万円(月 約59万円)自分が現場に入り人件費を圧縮
2店舗年 約670万円(月 約56万円)単店より約40万円少ない「谷」
3店舗年 約730万円(月 約61万円)ここでようやく単店を超える

※重要な注意:この数字は、上記の仮定(日商55万・粗利30%・チャージ55%・店長人件費の計上方法など)に依存するモデル計算の一例です。特に本部チャージ率は契約タイプ(土地建物を自分で持つか本部持ちか)で大きく動く最重要変数で、日商や人件費相場でも結果はまったく変わります。必ずご自身の実数で試算してください

なぜ谷が生まれるのか

構造は、シンプルです。オーナーが常駐できない2店舗目には、「任せられる店長」の追加人件費が乗る。それなのに、まだ店舗数が少なくて、規模の利点(間接コストの分散・まとめ発注など)が効かない。だから、2店になった瞬間、1店あたりの手残りが薄まり、合計しても単店を下回る谷ができる。

3店舗あたりから、店長人件費を吸収できるだけの総粗利と規模の利点が出てきて、ようやく単店を超えてくる——つまり、複数店とは「2店で得をする」話ではなく、「谷を越えて3店以降で回収する」中長期の投資なのです。この谷の存在を知らずに、「2店になれば収入も2倍近くになるだろう」と踏み出すと、想定との落差に苦しむことになります(お金の流れの設計はキャッシュフロー管理ガイド、人件費の見方は人件費とは?を参照)。


第4章:人材の壁——「優秀な人を採ってから」では、増やせない

育成コストは、想像より重い

複数店の成否は、結局「任せられる人がいるか」に尽きます。そして今、ここがいちばんの壁です。どこの企業も人材不足。優秀な人材の確保は難しく、育成のコストも大きい

店長一人を「任せ切れる」レベルまで育てるには、時間も、教える側のエネルギーも、失敗を許容する余白も要ります。私自身、店長教育に力を入れていますが(「一緒に考える」という育て方)、この投資の重さは、日々実感しているところです。

「採ってから増やす」より「増やせる仕組みを先に作る」

ここで、発想を一つ変える価値があります。「優秀な人材を確保してから増やす」のではなく、「増やせる仕組みを先に作る」ほうが、現実的なことが多いのです。

優秀な人を採れるかどうかは、正直、運と資金の要素が大きい。でも——

  • 平均的な人でも回る、マニュアルと手順
  • 店を離れても見える、数字の見える化
  • どこまで任せるかの、権限委譲のルール

——こうした「」は、自分の努力で、再現性を持って作れます。スター店長を待つのではなく、普通の人が力を発揮できる仕組みを整える。複数店の土台は、採用力より、この設計力です(前編[5672]で書いた「マニュアル化と店長育成を先に仕込む」と同じ話が、ここにつながります)。


第5章:複数化の話は、本部から来る——「いつでも断れる状態」が主導権

タイミングは、自分では選べない

そして、これが今回いちばん書きたかったことです。複数化のタイミングは、自分始動ではなく、どうしても本部側からの発信になる——という現実です。

「近隣で店舗が空く」「新店の計画がある」「このオーナーに任せたい」。複数店の話は、たいてい、ある日突然、本部からやってきます。これはチャンスであることは間違いない。本部が「任せたい」と思ってくれている証でもある。でも、同時に——こちらが自店の数字や体制を把握できていないと、ピンチになるパターンも少なくないのです。

話が来てから準備しても、間に合わない

なぜピンチになるのか。話が来てから店長を育てたり、数字を精査したりしていては、間に合わないからです。

本部からの話には、たいてい期限があります。そして、日頃お世話になっている本部からの打診は、正直、断りづらい。期限と断りづらさに押されて、自分の力量以上に踏み込んでしまう——これが、複数店で苦しむ典型的な入り方です。第3章の「2店舗目の谷」を知らず、第4章の「任せられる人」もいないまま、チャンスという言葉だけで飛び込めば、谷は深くなります。

「常に受けられる状態」=「いつでも断れる状態」

では、どうすればいいか。答えは逆説的です。「常に受けられる状態を作っておく」こと。それはそのまま「いつでも断れる状態」を作ることでもあります

  • 自店の数字を把握し、2店目の試算がすぐできる
  • 任せられる店長(またはその候補)が育っている
  • 資金とキャッシュフローに、投資の余白がある

この状態ができていれば、本部から話が来たとき、自分の物差しで測って、受けるか見送るかを自分で決められます。「準備している人だけが、良い話を良いまま受けられ、危ない話を見送れる」——本部発信という構造の中で主導権を取り戻す方法は、実は、これしかありません(本部との対話の仕方は本部とのうまい付き合い方、2店目の具体的な確認項目は2店舗目を出す前に確認することを参照)。

はなぱぱ
はなぱぱ

複数化のタイミングって、自分始動ではなく、どうしても本部側からの発信になってしまうんですよね。チャンスではあるものの、こちらが把握できていないと、ピンチになるパターンも少なくない気がします。話が来てから慌てて店長を育てても、数字を精査しても、間に合わない。期限もあるし、正直、断りづらい相手からの話でもある。だから私は、「常に受けられる状態を作っておく」ことが大事だと思っています。それって裏を返せば、「いつでも断れる状態」ということ。準備ができているから、良い話は良いまま受けられるし、危ない話は見送れる。結局、それが本部発信という構造の中で、主導権をこちらに取り戻す唯一の方法なんじゃないかと思います。


第6章:それでも複数店へ進むなら

「数字」と「現場と人の動かし方」を学んでから

ここまで、単店の強みと複数店の谷を、本音ベースで書いてきました。誤解しないでいただきたいのは、複数店を否定しているわけではないということです。優秀な人材が育ち、仕組みが整い、規模の利点が出せれば、利益を最大化できるのは複数店のほうです。私自身、その道を選んで歩いています。

ただ、順番だけは間違えないでほしいのです。複数に踏み切るなら、「数字の理解」と「現場と人の動かし方」を、しっかり学んでから

多店舗化でつまずく原因は、ほぼ例外なく「人が採れない・育たない」と「店を離れた瞬間に数字が見えなくなる」の2つ。だからこの2つを、単店のうちに鍛えておく。前編[5672]の言葉で言えば、「1店を任せ切れる状態を作れたか」が、次の一歩の判断基準です。

順風満帆じゃないから、面白い

最後に。単店には単店の強さがあり、複数店には谷がある。本部からの話は、チャンスとピンチが同じ顔でやってくる。人は採れないし、育成は重い。——何もかも順風満帆とは、いきません。

でも、正直に言えば、そこが楽しみでもあるんですよね。全部が計算どおりに進む商売なら、たぶん、とっくに飽きています。谷があるから、越え方を考える。話が来るから、備えておく。人が育たないから、育て方を磨く。この山あり谷ありを、自分の頭と手で越えていくこと自体が、経営のいちばんの醍醐味なのだと思います。

はなぱぱ
はなぱぱ

何もかも順風満帆とは、いかないんですよね。単店には単店の良さがあって、複数には複数の谷があって、本部からの話はチャンスとピンチが一緒にやってくる。でもまあ——そこが楽しみでもあったりするんですけどね。全部うまくいく商売なんて、きっと面白くない。谷をどう越えるか、話が来たときにどう構えるか、人をどう育てるか。それを考えて、試して、たまに失敗して。その繰り返しごと楽しめるかどうかが、長くオーナーを続けられるかの分かれ目なのかもしれません。


よくある質問(FAQ)

Q1. 単店と複数店、結局どちらが儲かるのですか?

A. 条件次第ですが、「複数店なら必ず増える」は誤解です。複数店は店長人件費と固定費が乗るため、特に2店舗目では単店より手残りが減る「谷」が出やすい。優秀な人材と仕組みが揃って規模が出れば複数店が上回りますが、身軽な単店のほうが利益を出しやすい局面も多くあります。

Q2. 「2店舗目の谷」とは何ですか?

A. 2店目で手残りが単店を下回りやすい構造のことです。オーナーが常駐できない2店目には店長の追加人件費が乗るのに、まだ規模の利点が効かないため。モデル試算(日商55万・粗利30%・チャージ55%の仮定)では単店約710万円→2店約670万円→3店約730万円という形が出ます。数値は仮定次第で大きく変わるため、必ず自店の実数で試算を。

Q3. 単店はリスクが集中して危なくないですか?

A. 単店には「身軽さ」という別の守りがあります。複数店の分散は借入・固定費リスクとの引き換えです。単店は商圏変化への対応が速く、いざとなれば自分が現場を巻き取れる。分散で受けるか、身軽さでかわすか——リスク対応は2通りあります。

Q4. 複数店に進む一番の壁は何ですか?

A. 人材です。多店舗化の失敗はほぼ「人が採れない・育たない」と「店を離れると数字が見えない」の2つ。人材不足の今、優秀な人の確保は運と資金の要素が大きく、育成コストも重い。ここを甘く見ると谷が深くなります。

Q5. 優秀な店長が採れたら、複数店に進んでいいですか?

A. 「採ってから」より「増やせる仕組みを先に」が現実的です。平均的な人でも回るマニュアル、数字の見える化、権限委譲のルール——この型は自分の努力で作れます。スターを待つのではなく、普通の人が力を出せる仕組みが複数店の土台です。

Q6. 複数化の話は、いつ来るのですか?

A. たいてい本部から、ある日突然来ます。近隣の空き店舗や新店計画など、タイミングは自分では選べません。チャンスである一方、期限と断りづらさに押されて力量以上に踏み込むと、ピンチに変わります。

Q7. 本部から話が来たとき、どう判断すればいいですか?

A. 自分の物差し(数字と体制)で測ることです。2店目の試算がすぐでき、任せられる店長候補がいて、資金に余白がある——この「常に受けられる状態」ができていれば、受けるも見送るも自分で決められます。準備が主導権になります。

Q8. 「いつでも断れる状態」とは、どういう意味ですか?

A. 準備ができているからこそ、冷静に見送れる状態のことです。準備がないと、期限と義理に押されて受けるしかなくなります。逆に数字・人・資金が整っていれば、良い話は良いまま受け、危ない話は断れる。受ける力と断る力は同じものです。

Q9. 複数店に進む前に、何を学ぶべきですか?

A. 「数字の理解」と「現場と人の動かし方」の2つです。損益の分解と2店目の谷の試算ができること、自分がいなくても回る仕組みと店長育成ができること。この2つを単店のうちに鍛えておくのが、谷を浅くする最善の準備です。

Q10. 記事の試算は、そのまま自分の店に当てはめていいですか?

A. いけません。あくまで仮定を置いたモデルの一例です。本部チャージ率は契約タイプで大きく動く最重要変数で、日商・粗利率・人件費相場でも結果は変わります。構造(谷の存在)を理解する材料とし、判断は必ず自店の実数で行ってください。


まとめ:谷を知り、備えた者だけが、良い話を良いまま受けられる

複数店を経営する当事者としての本音は——経費増加が激しい今、自由が効いて管理しやすい単店のほうが、利益を出しやすい、です。複数店の分散は固定費リスクとの引き換えで、単店には身軽さという守りがある。モデル試算(仮定明記)では、店長人件費が乗るのに規模が効かない「2店舗目の谷」——単店約710万→2店約670万→3店約730万——がはっきり現れます。人材不足の今、「優秀な人を採ってから」ではなく「平均的な人でも回る仕組みを先に作る」のが現実的。そして、複数化の話は本部から突然やってくる——だからこそ、数字・人・資金を整えた「常に受けられる状態=いつでも断れる状態」を作っておくことが、主導権を取り戻す唯一の方法です。複数に踏み切るなら、数字の理解と、現場と人の動かし方を学んでから。順風満帆にはいかないけれど——そこが、経営の楽しみでもあります。

この記事の要点

  1. 複数店経営者の本音=経費増の今、単店のほうが利益を出しやすい面がある
  2. 単店は目と手が届き、意思決定が速い(構造的に複数店が勝てない領域)
  3. 複数店の分散は、借入・店長人件費という固定費リスクとの引き換え
  4. 単店には「身軽さでかわす」守りがある(分散だけがリスク対応ではない)
  5. 「2店舗目の谷」=店長人件費が乗るのに規模が効かず、単店を下回りやすい
  6. モデル試算:単店約710万→2店約670万→3店約730万(仮定明記・要自店試算)
  7. 複数店は「2店で得する」でなく「谷を越えて3店以降で回収する」中長期投資
  8. 人材は「採ってから」でなく「平均的な人でも回る仕組みを先に」
  9. 複数化の話は本部から来る=「常に受けられる状態=いつでも断れる状態」が主導権
  10. 踏み切る前に「数字の理解」と「現場と人の動かし方」を学ぶ

次のアクション

  • [ ] 自店の実数(日商・粗利率・チャージ率・人件費)で2店目の手残りを試算する
  • [ ] 「2店舗目の谷」が自分の場合どれくらいの深さか把握する
  • [ ] 平均的な人でも回るマニュアル・数字の見える化・権限ルールを整え始める
  • [ ] 店長候補の育成を「本部から話が来る前」に始める
  • [ ] 資金とキャッシュフローに、投資の余白があるか確認する
  • [ ] 本部から話が来たときの判断基準(受ける条件・見送る条件)を書き出す
  • [ ] 単店で行く場合も「身軽さの守り」を意識して固定費を点検する

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働き方と多店舗の道筋

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本部との関係・任せる力

参考|公式情報

多店舗展開の資金計画や、自店の財務体力の把握には、公的機関の制度・ツールも活用できます。


複数店をやっていると、「順調ですか」と聞かれることがあります。そのたびに、正直に答えます。「順風満帆とは、いかないですね」と。

単店の身軽さがうらやましくなる月もあります。2店舗目の谷の重さを、数字で突きつけられた日もあります。本部からの話に、心が揺れたことも。人が育つ速度は、いつだって計画より遅い。——それでも、この道を選んだことを、後悔してはいません。

谷があるなら、深さを測って、越え方を考えればいい。話が来るなら、来る前に備えておけばいい。人が育たないなら、育つ仕組みを磨けばいい。うまくいかないことの一つひとつが、次の一手を考える材料になる。そこが、楽しみでもあるんです

単店で城を守り抜くあなたも、谷の手前で迷っているあなたも、いま谷の底にいるあなたも。順風満帆じゃない毎日を、どうか一緒に、面白がっていきましょう。

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経営者
はじめまして、はなぱぱです。 コンビニ経営に携わって13年。 店舗での経験や経営者としての苦労、従業員教育の工夫などをまとめています。 経営者や店舗責任者はもちろん、従業員の方にもわかりやすく役立つ情報を発信していきます。
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